月曜朝の通勤時はDesert Island Discsを*1聞いている事が多いかも。音楽とトークがミックスした番組ってとても聞きやすいのですよね。適度に休憩があって。しかもこの番組はトークの内容も素晴らしく、出演者がバラエティに富んでいて幅広いジャンルの単語の勉強*2になるので、イギリス英語の勉強してる人にはおすすめです。
今朝聞いたのは元アフガニスタン難民で今はイギリスで放射線医になっているWaheed Arian博士。様々なチャリティ活動でも知られている方だそうです。
子供時代のエピソードやイギリスに渡った経緯、その後の苦労など、日本にいるとなかなか想像もできないような話が沢山聞けます。たった5歳の時にお父さんに「お父さんにもしもの事があったら、お前が家族を守るんだぞ」と言われたとかね。難民キャンプから単身イギリスに渡って大学入学資格を得るまでは大変な苦労をしたと思いますが、一貫して自分が決めた目標に向かって、裏表なく生きている方なんだなというのが伝わってきます。
また、選んでる曲のチョイスも印象的でした。映画のロッキーの曲と、Celine Dion、EminemにBillie Eilish。イギリスで生まれ育って医者になるようなミドルクラスの人たちは一般的にこういう曲は選ばないだろうなというラインナップだと思います。自分の事だけを悩んで時間を浪費する贅沢な10代を過ごせなかったんだろうなと。
世界には新しい問題がどんどん出てくるのでアフガニスタンの事があまり話題に上がらなくなってしまっていますが、相変わらずタリバーンの支配下にあって難民も含めて様々な問題は何も解決していないと思うので、今後も忘れないようにしたいと思います。
日本語でも沢山のコンテンツがあり、記事があり、海外にまつわるニュースはあるのですが、実際にそれを体験したご本人の言葉を直接聞いて、ある程度理解できるというのはまた別の体験だと思います。時には感情的になって言葉を詰まらせながら、ご本人の声で語られる物語を直接聞けるのは、英語を少しは理解できるようになって良かったなと心から思える瞬間です。
同じ時代に生きているにも関わらず、背景が違うと人はこれほどまでに違う経験をするものなのだなと。
しかし週末に呑気に散歩などしている時に、たまたま意図せず重い内容にぶち当たってしまい死ぬほど気が重くなることも。先日たまたま聞いてしまったのは、ハリケーンカトリーナがアメリカを襲った際、病院で働いていた人々の証言の番組。電源は落ち、人工呼吸器は止まり、周辺の状況は遠く離れた大都市で放送されているラジオ番組頼み。ローカルの情報はほとんどなく、いつ助けが来るのかも分からない中、どの患者を助けどの患者を見捨てるのか...極限の状況の中で様子がおかしくなってくるスタッフも出てくる。とにかく恐ろしい。一方で多くのスタッフが出来るだけ多くの患者を救うため懸命に働く様子も伝わってきて胸を打ちます。映画みたいだ...。
ググってみたら本になってるみたいなので有名な話なんでしょうかね。これが実際にその場で働いていたスタッフの生の声で語られるのでとにかく重い。途中で聞くんじゃなかったと思いましたが、最後まで引き込まれてしまいました。
こんな風に多少は英語を聞いて分かるようにしてくれたのは、常にモチベーションとなっている大好きな英国アーティストのおかげなので、いつも感謝しております。色んな意味でずいぶん遠くまで連れて来てくれたなあ...。