
ここ数日気分最悪で、黙っていると怒りが湧いてくるので試合を見てもいないのにワールドカップがらみの動画を見たり、Jack BlackのSax-A-Boomなどを見て気を紛らわせています。
動揺している理由は英国のスターマー首相の辞任。イギリス人がどんなに嫌っていようと、個人的にスターマー首相を尊敬している。
以下はAIに収集させたスターマー政権の実績である。
- G7諸国で上位の経済成長率/2024年第2四半期から2026年第1四半期にかけての累計成長率が2.3%を記録。これは米国を除くG7諸国の中で相対的に速い水準です 。
Sir Keir Starmer's premiership in six charts - BBC News - 直近四半期の成長加速/2026年第1四半期のGDP成長率は0.6%を記録し、経済回復の勢いを示しています 。
PM: Government turning progress into results for working people - GOV.UK - NHS(国民保健サービス)の待機リスト削減/治療開始までの待機期間が18週間以内の患者の割合が、2024年6月の58.9%から2026年4月には65%へ向上しました。
Sir Keir Starmer's premiership in six charts - 医療治療待機総数の減少/NHSの治療待機総数が762万人から722万人へと減少傾向にあります 。
Sir Keir Starmer's premiership in six charts - 小型ボートによる不法移民の減少/2026年の小型ボートによる不法入国者数が、2025年の同期間比で40%減少しました 。
Sir Keir Starmer's premiership in six charts - インフレ率の抑制/インフレ率は2.8%まで低下しており、物価上昇の沈静化が進んでいます 。
PM: Government turning progress into results for working people - GOV.UK - 中央値賃金の着実な増加/2026年5月時点での中央値月給は2,626ポンドで、前年比+4.6%の伸びを記録しています 。
Earnings and employment from Pay As You Earn Real Time Information, UK - 特定の公共サービス分野での賃金上昇/特に健康・社会福祉分野では、平均月給が前年比+7.0%と高い伸びを見せています 。
Earnings and employment from Pay As You Earn Real Time Information, UK - ナイフ犯罪の抑制/政策的介入により、ナイフ犯罪の発生率が10%減少しました 。
Earnings and employment from Pay As You Earn Real Time Information, UK - 凶悪犯罪の低水準維持/殺人件数が1970年代以降の統計で最も低い水準で推移しています 。
PM: Government turning progress into results for working people - GOV.UK
スターマー首相は八方ふさがりの中、Brexitも含めて保守党が14年かけて破壊した英国の経済、社会、福祉を本気で立て直そうとしていた。一般の人々の実感には届いていなかったかもしれないが、着実に成果を上げていた。
内政だけではない。今回の辞任を受けて各国首脳から寄せられたコメントがスターマー首相がいかに国際社会で世界のリーダーたちから頼りにされていたかを物語っている。
ヨーロッパにとってはロシアは永遠の脅威で、スターマー首相は目に見えるところでも見えないところでもロシアと戦っていた。ウクライナだけでなく、ロシアの最前線となるモルドバをはじめ、東欧の国には特に水面下でサイバー攻撃対応の支援をしたり、相談相手になったりしているという各国首脳のインタビューをいくつも見ている。
加えて、トランプ政権下で世界の現行の安全保障が崩壊しつつある中、日本を始めとする中堅国と連携を強化するため飛び回っていた。
だからこそ、イギリスのメディアとネットでは大規模な「アンチ・スターマーキャンペーン」が行われていた。BBCのニュースディレクターがファラージ氏がオーナーのひとりであるGBニュースから来た人間であることや、リフォームUKの背後に国外在住の大富豪やロシアの資金があることが徐々に明らかになってきている。
数日前にはスターマー首相の自家用車や以前住んでいた住居に連続で火をつけた人物がロシアのエージェントの指示で動いていたウクライナ人だった事が明らかに。陰謀論ではなく、現実に、露骨に、ロシアの攻撃を受け続けていた。
スターマー首相は何か月も多大なプレッシャーを受けながらも辞任を拒否し続けていた。自分が辞任すれば喜ぶのは誰なのか、誰が自分を辞任に追い込もうとしているのか、首相自身が一番良く知っていた。子供たちのSNS禁止を決めたのも、それが影響していたのではないかと思う。残念ながら、英国民はBrexitの時同様、またロシアの煽りに乗ってしまった。二度も騙されるなんて馬鹿なんじゃないかと言いたいところですが、自分の国もこんな有様なので、他国の事は言えない。
スターマー首相は完璧な政治家ではなかった。内政上、いくつかの政策を発表してから撤回したり、人事上の問題もあった。イスラエルにももっと毅然とした対応をして欲しかった。Gary Stevensonの話も聞いて超富裕層の資産課税も検討して欲しかった。
でもスターマー首相が私心のない、まじめで誠実な人柄であることは誰もが認めていた。就任時、10年かけてこの国を建てなおすと語った志をストレートに実現しようとしていた。
スターマー氏は英国の政治家に多い「イートン校→オックスフォード」のアッパークラスの出身ではなく、普通の労働者階級の出身だった。病弱な母につきっきりの父、障害のある弟。家族の問題を抱えながらも社会派弁護士となり、Sirの称号を得て、理想に走りすぎて選挙で全く勝てなくなっていた労働党を中道左派に軌道修正し、選挙で大勝するところまで持って行った。労働党の中でも左派の人々からは反感を買っていただろうし、アッパークラスの既得権益者には面白くないと思う人も多かったでしょう。一部のトーリーの人々には特に。
本当に悲しく、腹が立つ。地味でつまらないかもしれないけど真面目で有能で結果も出していて、英国を本気で立て直そうとしてた人がこんな風に立場を追われるなんて。自分がこういう事でまだ怒れる能力があった事に驚くが、それにしても怒っている。当面、国際政治の話は聞きたくないので、PodcastやYouTubeチャンネルのサブスクを昨日からどんどん解除している。
多分今まだ世界大戦が起こっていない1/10ぐらいはスターマー氏のお陰だったと思う。だから今後ますます世界が混とんとするのが非常に恐ろしい。
最近イーロン・マスク氏の資産のニュースがあったように、富の集中が進み、マスメディアとソーシャルメディアを一部の富裕者がコントロールできるようになってしまっている。結果として超富裕層が政治を思い通りに動かすことができる状況が完成しつつある。
NYのマムダニ氏や米国メイン州のプラトナー氏のように、敵対する陣営に大金持ちによる大量の資金が流れ込んで一大ネガティブキャンペーンが行われたにも関わらず、市民が一致団結してねじ伏せたケースがないわけではないが、状況は非常に厳しい。そもそも今各国で起きている社会問題の大半は富の一極集中が原因になっているのではないかと思っている。能力あるものが大金を稼ぐことに異論があるわけではないが限度は設けるべきだし、超富裕層にも一般の会社員と同率の課税をするべきである。現在の富が富を生むシステム下では、早く手を打たなければブラックホールのように全世界が一部の富裕層に所有される事態になってしまう。
一体誰がスターマー首相よりうまくやれるというのか?辞任会見はつらくて見てもいないが、どうか今後はメディアや攻撃者から離れ、大きな責任から自由になって、また仲間とサッカーをしたり家族と時間を過ごして欲しい。本当にお疲れ様でした。
英国民は目を覚ませ、本当に。





