英語を浴びるだけ日記

英語で見たり聞いたりしたもの日記

傲慢と偏見(とガチ恋)

長年私の推しと活動を共にしている仲間のひとりが「プロポーズされて、YESと返事をしました!」という投稿をしていて、コメント欄が友人や家族やファンからの「おめでとう」の嵐になっています。Congratulations to you bothという言い方が多いみたいで、これは英語の表現として是非覚えておこう。結構使いそうだし。

ずっと情報を追っているファンのひとりとして、何年にも渡って仕事やプライベートが大変そうな時も元気そうな時も見ていたので、心から良かったなぁと思います。ミュージシャンは大勢の前でステージに立つという度胸がありつつもかなり繊細な人が多いように思うので、大好きな人と出会えて本当に良かったなぁと。相手の方との幸せそうな投稿を見ていたのでそういう事もあるかもとは予想していましたが、それにしても、最愛の人と出会いましたという投稿が昨年だったので、この急展開にはちょっとビックリした。今時のイギリス人はよほどのことが無いと婚約だの結婚だのみたいな話をしなさそうなので。

それはさておき。

色々考えさせられたのは、彼らが両方ともごく普通の男性同士な事です。マンガや映画みたいに美しくもなければ若くもない、ちょっぴり髪が寂しくなりかけた、それなりにお腹の出た男性二人。少なくとも片方は過去に女性と結婚していてお子さんも居るようです。でもどう見たって今はお互いがお互いを大好きで、曇りなく幸せそう。

自分の周りには割と昔からゲイの知人がいたし今もいるし、特にルッキズムやエイジズムに囚われている自覚も無かったんだけど、こうやってブログを書こうとしながら一体自分が何を書こうとしていたのかと色々考えてしまって、筆がしばらく止まってしまっていました。

彼らが交際宣言*1をした時に最初に頭に浮かんだのは「人間がでかいな!」という事で、それを自分なりに分解してみると「同性で若くないしハゲてるし腹出てるしオシャレでもなく確かにとても良さそうな人だけど全く普通そうな」相手に愛と運命を見出した事に対する「すごいな」であって、今考えてみるとそれは多分どう言いつくろっても自分の中にある偏見が言わせているたわ言だったなと。

そもそも婚約相手が想定の範囲内の同年代の女性だったらブログ書こうってなってないですね多分。つまり私が考えなしに最初に書こうとしていたのは「推しの仲間(男性)がごく普通のおじさんと婚約してビックリ!」っていうバカ丸出しのブログだった訳だ。無意識にね。

そういう訳で自分の中に確実に存在する偏見とも向き合いつつ、彼らの幸福を願う気持ちには嘘は無いので、本当に末永く仲良く幸せになって欲しいです。日本では同性婚どころか、名前を変える変えないレベルでまだ揉めてますが、システムなどというのは人間が幸せになるために整備されるべきものであって、とにかく「人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて死んじまえ」ってやつですよホント。早いとこ何とかしましょう。

話は変わるけど、自分は今時の言葉でいうといわゆる「ガチ恋*2」で、自分の推しもお腹の出たおじさんではありますが、異性であり有名人ではあるわけで。もし推しが有名人ではなく普通の仕事をしている人だったとして、私は彼を発見できるだろうか。そしてもし推しが80歳の、もしくは18歳の同性だったとしたら、発見できるだろうか。心はいつも開いていたいものだな...。

*1:って程大げさなものじゃなくて、SNSに投稿して周りの人に知らせただけで、海外ではカップルが普通にやっているやつ

*2:他ファンやご本人には決してご迷惑やご不快な思いをおかけしないように心がけております